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2008年11月22日土曜日

下野薬師寺

本格的な冬の前の暖かな休日。午後から車で下野薬師寺跡へ出かけた。
家からは田舎道を30分ほど走れば着いてしまう。
早くも低く傾いた初冬の日差しに、ガランとした遺跡と竹林のコントラストが美しい。

下野薬師寺はその昔、奈良の東大寺、筑紫観世音寺と並んで日本三戒壇の一つだったそうだ。畿内の諸大寺と同格の扱いだった重要な寺が、今はこんな田舎の、看板も小さくて見つからないようなところに、ひっそりと隠れている。
回廊の一部が復元されていたが、往時を偲ばせるにはこれくらいがちょうどいい。五重塔の跡が、県道を挟んで畑とも空き地ともつかない場所にあったが、ただ砂利が盛ってあるだけだった。


遺跡の近くの農道をぐるりと歩いてみた。わらが積まれた田んぼの大地の向こうに、筑波山がはっきり見える。車に戻ると、木立の向こうに男体山が、霞の中で黒々と見えた。

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