21日目 (2010/1/25) コロンボ
今日がスリランカでの最後の日だ。
宿は24時間制なので、3日前にチェックインした時刻、14時まではいられるのだが、まだコロンボの観光をしたいので、朝からチェックアウトして出かけた。
空港に行くのが夜なので、それまで重い荷物を預かってもらおうとフロントに言ったらあっさり断られた。
きのうと同じ店で朝飯。南インドで好きだったイドリーとドーサ。インドで食うほどうまくない。
駅へ行って前にも利用したクロークルームに行くと、ロッカーがいっぱいで預かれないと言われた。
さあ、困った。
いろいろ考えを巡らせて、とりあえず駅前大通りを渡り、ざわめく商店街の路地を入ったところにSouth Asia Rest という安宿を見つけた。夕方7時まで部屋を取りたいんだがというと、一泊の部屋代の半額、Rs.600 で鍵をくれた。クロークルームの10倍だがしかたない。まあよかった。
荷物だけ置いてすぐ出かけた。
駅前で市内バス(Rs.12)に乗って、シーマ・マラカヤ寺へ。ジェフリー・バワという世界的に有名な建築家の設計したお寺。なるほど、池の中に立つ建物は涼しげな造りで、シンプルなシルエットがいい。
そこから、さっきのバスの10倍の値段を払ってトゥクトゥクに乗り、国立博物館へ。このトゥクトゥクは珍しくメーター付きなのだが、道を知らない兄ちゃんが運転しているので余計に時間と金がかかった。
国立博物館は、まあおもしろかった。しかし古い建物なのでクーラーもなく、開け放した大きな窓からはぬるい微風が入ってくるだけ。展示物も比較的多く見ごたえはあったが、疲れた。
疲れたし、だれもいないから寝た。
博物館裏のCanteen でコーラを飲む。カラスとリスが残飯争いをしていた。
そこから暑い日差しの中、隣の広大な公園を通り抜け、屋台のおばさんから、ナツメとオリーブのあいのこのような果実のチリ漬けを買うが、まずかった。
市庁舎の横の通りを渡ったところにある、パラダイス・ロードという雑貨屋に入って、土産物をあさる。
布や食器、人形、石けん、おしゃれなものがいっぱいあり、お客も洗練された女性が多い。二階のカフェでコーヒーとケーキでまったりしたが、二人分で2,000以上と日本でも払ったことないような料金を取られた。
トゥクトゥクで、B.M.I.C.H. という国際会議場へ行った。門番の制服が数人、聞いてみるとあっさり通してくれた。
中国が寄贈したという建物は、近づいてみると非常に大きく、人民大会堂をほうふつとさせる。入ろうとするとあわてて近寄ってきた警備員が、工事中だから入れないと言った。残念だがしかたない。ガラス越しに中を見ると、周恩来が視察している絵や、中国語の案内板が見えた。ぐるっと一周する。建物横に古い型のバスが、放置されているのか展示しているのか、置いてあったがなんだろう。正面アプローチ横の芝生でアーチェリーの練習をする職員一人。
そこを出ると、もう日もだいぶ傾いてきた。
適当にバスを乗り継いで、フォートに戻ってきた。
国営の土産屋デパート・ラクサラは既に営業終了。ペターへ歩き、最後のカレーを楽しむ。
宿に戻ったのが6時半で、とりあえず共同シャワーで汗を流した。昼間来た時はガラガラだったが、いまはスリランカ人の宿泊客がいっぱいだった。
約束通り、7時にチェックアウト。
香辛料を買いたいというので、うろうろ探したがなかなか見つからない。思い当たって、通りを渡って私営バスターミナル横の野菜バザールに入ると、どこにでも売っていた。ガラスケースに入った黄色や赤、茶色の粉を、においを嗅いだり説明を聞いたりして、ターメリック、チリなど買った。ビニール袋に入れられて渡されたが、100gでRs.50だったかな、さすがに安い。
ペターのはずれの空港バスに乗ったのは8時前だった。出発を待つ間、ナッツを買った屋台のおっさんが、かっこ良かった。
バスは町を出るまで、ずっと呼び込みしながらゆっくり走った。
町を出ると、米国系ファストフードや地元系ショッピングセンター、おしゃれ家具屋や服屋など、割とにぎやかな街道を走った。初日の深夜走った、真っ暗な道とは全然違う雰囲気だ。別の道なんだろうか。
それも次第に田舎道の闇が濃くなり、やがて空港への道を曲がって、ひっそりした小さなバスターミナルへ入る。運転手に教えられて乗り換えたシャトルバスは、日本語の注意書きシールもついたままの日本製バスだった。しばらく待ってから出発したが、スリランカに来て初めての自動ドアのバスだった。
空港前の検問所では、他の人たちは降りて歩かされ、何か手続きしていたが、俺たちはバスに乗ったまま通過。何となく悪い気がした。
空港には9時半に着いた。出発は深夜0時過ぎ。
窓からは真っ暗な大地にところどころ光の固まりが見えただけ。行きも帰りも深夜の飛行機というのがもったいない。それにしてもスリランカ、期待以上に楽しかった。ぜひまた訪れてみたい。
これにて、完了。あとはおまけの香港だ。